dddど〜も〜!元JA職員ゆかたん(@AgriBloger)です。
・・・妙なテンションで失礼しました。
「農協は農家から金ばっか取りやがって!農家は全然儲からないじゃないか!!!」
なんて声を聞いたような、聞いてないような・・・いつの時代も農協批判は鳴り止みませんね。
農協出荷のメリットを考えたことがあるでしょうか?
もちろんメリットだけではないですけど、出荷するにはそこには理由があるはずですよね。
今日はどうして農家は農協に出荷するのか?よくわかっていない人のために、元農協職員のワイがわかりやす〜く実態を解説していきます。
この記事を読めば、どうして農家が農協の出荷するのか、基本的なことは理解していただけるでしょう。
わたしがやっていた仕事についてはコチラの記事をどうぞ▼

農協出荷するメリット
なんだかんだ販売価格は高い
それは、ブランド力の強さにあります。
農協に出荷すると「JA〇〇産」と書かれた農作物がスーパーなどで販売されているのを見たことはありませんか?
「JA」っていうのはそれだけで組織としての名前の力があるんですよ。
正直、よくわからない人間がつくった農作物よりも、JAの名前で市場に販売した方が高くなる場合が多いです。
どれだけ市場から信頼されているか、ということです。
というのも、JAではある一定の基準を設けて収穫し、選別されたものが販売されます。
品質が農家によってバラバラなものを均一にしてるんですよね。作物にもよるけど。
名前のブランド力っていうのは結構大きくて。フリーランスと会社員における社会的信用度の違いに似てますかね・・・
また、これは市場側のメリットになるんですが、JA出荷はロットが安定していることがあげられます。
ロットとは同じ条件のもとに製造する製品の、生産や出荷の最小単位。
市場側は、個人ごとにバラバラに出荷されると、同じような品質で安定した量の農作物を確保することがむずかしい。
ですが、JAに出荷された農作物は安定したロットを確保することができるので市場は助かる、っちゅうわけです。
収穫してから出荷までの労力
秋の収穫時期は休む日がないほど忙しいことが多いです。
農家は家族労働がほとんどで、広大な土地を管理する北海道の農家でさえ東京ドーム数個分の畑を家族4、5人で管理しています。そうなると手が回りません。
収穫して、選別して、箱や袋に詰めて、自分で運搬して出荷する、というのはべらぼうに時間がかかるんですよ。人もとられるし。
JAなどの出荷業者がいれば、収穫して選別して、コンテナに入れたまま出荷すればOKな作物も多いですからね。
手間を減らすのは大事ですよ。
これは作物によってもちがうし、それぞれの経営状況で異なってきます。その家の人手や経営面積、作物、作業進捗によって変わりますからね。
他にも理由はあるんですけど、大きい理由はこの辺で。
デメリットってあるの?
農協以外の方が高く買い取ってくれる?
道の駅や地元にあるJAよりも高値で取引きしてくれる業者は当然ながらあります。
「農協は安い!」って農家さんに言われることもあるんですけど、建値(たてね)が農協の値段なんだから他の業者の方が高いのはあたりまえですよw
農協よりも安く取引きするところに誰が出荷しにいくかってw
基準になる値段が農協で、それに合わせて他の業者が値段を決めてるのが現状ですよ。
手数料をとられる?!
JAに出荷したらJA職員が農家の代わりに販売を請け負います。
だからその際に販売手数料が取られます。他にも手数料はあるんですけど。
世間ではこの手数料が高い!と騒がれたりもしましたっけ・・・農協も利益がないと経営できないので手数料はかかりますね。
それが嫌なら自分で出荷先を見つけてね、という話になります。
といったところで、農協に出荷するのにもいろいろワケがあるんですよ。
もちろん課題もあるし、仕方なく出してるって人もいるんでしょうけど。
それでも日本では農協出荷が主流なのは変わらないですね。
農家さんにとっては必要な組織ではあるんですよ。いまの時代だと。
これからもJAについて考えていきましょう!